Home  /   StudioMelt  /   The Workshops

2011年12月20日火曜日

嘘はつかないのだ


嬬恋村のハーモニー体操サークルのレッスン収め。

毎年年末に、「一年お疲れさまでした会」が開かれる。
さっきまでレッスンしていた部屋が、あれよあれよと言う間に、カフェに早変わり(笑)。

おいしいケーキをいただきながら、自家製落花生を口に放り込み、なんとも、「はぁああ・・・幸せぇ」な時間だった。




今日は、あまりの冷え込みでなかなか部屋が暖まらず、
レッスンを始める前にも、少し話をして過ごしていた。


話題は「最近つらいと感じる動き」。

こればかりは、私の想像が及ばないことも多々あるから、一見無駄話のようなやり取りからリサーチをかけるつもりだった。

女性陣は、カラダの前に腕がでるような仕事、根つめ仕事はつらい、と生活のいろいろな場面を思い出しながら話していた。

でも、

「冬は何するのもつらいわよね!寒くて固まるから」という一言をきっかけに
「つらいのは冬のせい」というなんとも、やりきれない方向に向かってしまった(笑)。


この時、男性陣はにこやかに相槌を打つだけだったのだが・・・・

レッスン後のカフェタイム、私の隣には大ベテランの大工さんが座っていた。
肩の痛みがだいぶよくなったけれど、「釘を打つ動きはつらい」と話してくれた。

「釘を打つ動き」ってどこをどう使うんだろうと興味津津、動作分析したくなった私に、

金づちの握り方、どう握ると効率よく力が伝わるのか、振り下ろす角度と釘の長さ・太さの関係。
対象物に対してのカラダの向き、手首の柔軟さがなにより大事なのだと・・・本当に楽しそうに、熱心に「釘を打つ動き」を教えてくれた。

何十年も、こうやってこだわりながら動いてきたんだろうなぁ、と聞いている私も楽しかった。



「何百回、何千回と同じ動きを繰り返すと、ある時余計な力が抜けて、良い動きが出来る瞬間が来る」
これは、たまにレッスンに来てくれるプロスポーツ選手が言っていた言葉だ。

職人さんと、スポーツ選手。
共通しているのは、気が遠くなるほどの繰り返しの末に得られる洗練された動き。
その「動き」を得るために掛けられた時間と情熱を計り知ることはできないけれど、
「動き」は決して嘘をつかないような気がする。


気が遠くなるような繰り返し・・・日常生活の中の動きも「繰り返し」という点では同じこと。


だとしたら、どんな「動き」も、その人の生き様をそのまま映し出すんだろうな。
カラダの痛みも、その人の歴史を表しているのかもしれない。
どんなに言葉で包み隠そうとしても、カラダは正直に語るのだ。


今更ながら、そんな事を実感して・・・・
「雄弁なカラダ」と真摯に向き合おうと、改めて心に誓った私であった。

1 件のコメント:

  1. あぁ痛いいたい耳が痛い(-_-;)正にカラダの痛みは自分の歴史を表してます・・・「雄弁なカラダ」と向き合う日々なう

    返信削除